第三回ビジネス活用のためのオープンデータセミナー「ビジネスで使えるオープンデータの技術」

【平成27年度横浜市経済局 オープンデータ活用ビジネス化支援事業】

近年、データを活用した様々な革新が日々創出され、ビジネスにおいてデータ活用は重要な位置を占めるようになりました。政府は成長戦略の中にビッグデータ・オープンデータの活用を位置付け、これを推進するとしています。また、横浜市では2014年に「横浜市オープンデータの推進に関する指針」を発表し、全庁的にオープンデータへ取り組みをスタートしています。

横浜市経済局では、2014年度にオープンデータのニーズ調査を実施。今年度は横浜市内企業のオープンデータについての認知度を高め、オープンデータを利活用できる人材を育成し、 横浜市のオープンデータを利活用したビジネスに繋げる取り組みを支援して、市内経済の活性化を図ることを目的とする「オープンデータ活用ビジネス化支援事業」を実施しています。

本事業では、企業のみなさまにオープンデータをビジネスに活用して頂くきっかけをご提供できるように、勉強会・セミナーシリーズを展開しています。「ビジネス活用のためのオープンデータセミナー」は全3回で、第三回目のテーマは「技術篇:ビジネスで使えるオープンデータの技術」です。

大向一輝氏(国立情報学研究所准教授、NPOリンクト・オープン・データ・イニシアティブ副理事長)に、政府によるオープンデータガイドラインでも「5つ星オープンデータ」として掲載されている「Linked Open Data」等のオープンデータ技術に関する動向についてご講義頂きます。その後、デモの時間を設けた後に、ゲストスピーカーを迎えてパネルディスカッションを行います。


【プログラム】

18:30〜18:40 ○趣旨説明・開会あいさつ(10分)

趣旨説明「オープンデータ活用ビジネス化支援事業」について
開会あいさつ
・高橋 功(横浜市経済局成長産業振興課長)

18:40〜19:40 ○基調講演(60分)「ビジネスで使えるオープンデータの技術」

講師:大向一輝氏(国立情報学研究所准教授、NPOリンクト・オープン・データ・イニシアティブ副理事長、横浜オープンデータソリューション発展委員会理事)

19:40〜19:50 ○休憩(10分)
19:50〜20:35 ○話題提供(テーブルデモ)(45分)

話題提供1:横浜市のオープンデータの紹介 – 関口昌幸氏(横浜市政策局 政策支援センター)
話題提供2:「LinkData.org」の紹介 – 下山 紗代子氏(一般社団法人リンクデータ代表理事)
話題提供3:不動産成約価格予測サービス「GEEO」の紹介 – 小谷 祐一朗氏(株式会社おたに代表取締役)

20:35〜21:25 ○パネルディスカッション(50分)

・大向一輝氏(国立情報学研究所准教授、NPOリンクト・オープン・データ・イニシアティブ副理事長、横浜オープンデータソリューション発展委員会理事)
・村上文洋氏(三菱総合研究所 主席研究員、一般社団法人オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構事務局)
・榊原 彰氏(日本マイクロソフト株式会社 執行役 最高技術責任者)
モデレータ:深見 嘉明 氏(立教大学ビジネスデザイン研究科 特任准教授、特定非営利活動法人リンクト・オープン・データ・イニシアティブ理事)

21:25〜21:30 ○クロージング(5分)

・杉浦 裕樹(NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ 代表理事)


【基調講演】

講師:大向 一輝(おおむかい いっき)氏

1977年京都生まれ。2005年総合研究大学院大学博士課程修了。博士(情報学)。2005年国立情報学研究所助手、2007年同助教、2009年同准教授。2012年特定非営利活動法人リンクト・オープン・データ・イニシアティブ副理事長。横浜オープンデータソリューション発展委員会理事。2004年情報処理推進機構「未踏ソフトウェア創造事業」スーパークリエータに認定。大学院在学中に有限会社グルコースを設立し、現在株式会社グルコース取締役。セマンティックウェブやソーシャルメディア、オープンデータの研究とともに、学術情報サービスCiNiiの開発に携わる。電子行政オープンデータ実務者会議公開支援ワーキンググループ構成員。一般社団法人オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構利活用・普及委員会委員。著書に『ウェブがわかる本』(岩波書店)、『ウェブらしさを考える本』(丸善出版)がある。

基調講演内容

近年のオープンデータに関する各種の取り組みによって、「オープンライセンスの下でのデータ公開」という制度面の理念について周知が進み、実施する組織が増加したことでデータの入手可能性は飛躍的に向上した。一方、実際の利活用のシーンでは複数の組織が提供する多様なデータを組み合わせる必要があるものの、個々のデータが独自のルールで作成されており、その解釈や処理に多大なコストを要することが普及を妨げる一因となっている。本講演では、技術面の観点として重要な「データの相互運用性」について述べるとともに、5つ星オープンデータとして知られるLinked Open Data(LOD)の意義や作成・利活用の方法について解説する。


話題提供(テーブルデモ)内容】

  1. 横浜市のオープンデータの紹介 – 関口昌幸氏(横浜市政策局 政策支援センター)

横浜市ではIT化推進本部のもとに設置された庁内横断的なプロジェクトを中心として、全庁的にオープンデータの推進に取り組んでいる。当日は「よこはまオープンデータカタログ(試行版)」の紹介を中心に、横浜市のオープンデータの取り組みを解説する。

  1. 「LinkData.org」の紹介 – 下山 紗代子氏(一般社団法人リンクデータ代表理事)

表形式のデータをアップロードするだけで機械可読性の高い複数の形式に変換して公開できるサービス。自治体のオープンデータだけでなく、民間のオープンデータが多く公開されているのが特徴。

  1. 不動産成約価格予測サービス「GEEO」の紹介 – 小谷 祐一朗氏(株式会社おたに代表取締役)

GEEO(ジーオ)は、「調べたい物件位置をマップ上でクリックする」だけで日本中の不動産の予測成約価格を調べられる分析サービス。 オープンデータを含む膨大なデータを処理する独自アルゴリズムにより、日本全国の物件成約価格を推測する。GEEOに採用されている機械学習エンジンは汎用性が高く、犯罪や事故の発生予測や売上高予測等に応用が可能。2015年度グッドデザイン賞受賞。


【パネルディスカッション】

▽登壇者

・大向 一輝(おおむかい いっき) 氏

・村上 文洋(むらかみ ふみひろ) 氏

1960年愛知県生まれ。名古屋大学工学部建築学科卒業(一級建築士)。地域設計研究所、エイ・エス・ティを経て、1988年株式会社三菱総合研究所入社。現在、社会ICT事業本部主席研究員。政府の電子行政分科会構成員、電子行政オープンデータ戦略WG構成員や、一般社団法人オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構事務局などを務める。専門分野は、電子行政、地域情報化、オープンデータ、ユニバーサルデザインなど。2015年11月から3ヶ月間、Code for Japanのコーポレートフェローシップ制度で、横浜市にフェローとして参加。
http://www.mri.co.jp/company/staff/detail/profile_0183.html

・榊原 彰(さかきばら あきら)氏

日本マイクロソフト株式会社 執行役 最高技術責任者。1986年日本アイ・ビー・エム株式会社入社。SEとして多数のシステム開発プロジェクトに参画。専門はアーキテクチャ設計技術。2005年にIBMディスティングイッシュト・エンジニア(技術理事)に任命され、2006年から同社東京基礎研究所にてサービス・ソフトウェア・エンジニアリングの研究に従事した後,グローバル・ビジネス・サービス事業チーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)を経て、2012年より同社スマーター・シティ事業CTO。2015年末で同社を退職した後、2016年1月に日本マイクロソフト株式会社 執行役 最高技術責任者に就任。

▽モデレータ

・深見 嘉明 (ふかみ よしあき)氏

立教大学大学院ビジネスデザイン研究科特任准教授。博士(政策・メディア) 。特定非営利活動法人リンクト・オープン・データ・イニシアティブ理事。ウェブプラットフォーム設計とコミュニティ形成、メタデータを媒介としたコンテンツ流通、ウェブマーケティング戦略などウェブ・情報技術をベースにした情報流通形態に関して研究している。著書に「エコシステム形成のフラットフォーム:標準化活動の行動分析」(共著、『創発経営のプラットホーム』(日本経済新聞出版社)所収)、『スキル向上のためのHTML5テクニカルレビュー Web標準の進化系(Web to Go)』(共著、リックテレコム)、『ウェブは菩薩である~メタデータが世界を変える』(NTT出版)、『文系ビジネスパーソンのためのウェブ力最大化計画』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、訳書に『Linked Data: Webをグローバルなデータ空間にする仕組み』(近代科学社)がある。


【ご参考:過去のイベント】

「ビジネス活用のためのオープンデータセミナー」
▽第一回 9月18日(金)「はじめてのオープンデータ」(終了)
▽第二回 10月20日(火) 「オープンデータを使ったビジネスモデル」(終了)
▽第三回 1月22日(金) 「ビジネスで使えるオープンデータの技術」
「成長分野×データ活用セミナー」(横浜市経済局共催)
▽第1弾 8月8日(土) 「環境・エネルギー×オープンデータ」(終了)
▽第2弾 10月30日(金) 「健康・医療×オープンデータ」(終了)
▽第3弾 12月21日(月) 「観光・MICE×オープンデータ」(終了)


■概要■

日時:2016年1月22日 (金) 18:30〜21:30(18:00開場) ※終了後に懇親会を実施
会場:さくらWORKS<関内>(横浜市中区相生町3-61 泰生ビル2F)[→地図]
定員:40人 ※先着順
主催:横浜市経済局
事務局:NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ
協力:Code for YOKOHAMA、 横浜オープンデータソリューション発展委員会、一般社団法人リンクデータ


■参加費用■

無料


■お申し込み方法■

下記URLよりお申し込みください。

http://peatix.com/event/141533


■お問い合わせ先■

事務局:NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ

TEL:045-664-9009  info@yokohamalab.jp