ラボ図書環オーサートークvol.49
『バンクシー アート・テロリスト』 の毛利嘉孝さんをお迎えして

■<ラボ図書環オーサートークについて>
NPO法人「横浜コミュニティデザイン・ラボ」が運営するコワーキングスペース「さくらWORKS<関内>」内の「ラボ図書環」が企画する、本の著者や編集者などをお招きする「ラボ図書環オーサートーク」。49回目となる今回は、昨年の12月に「バンクシー アート・テロリスト」を刊行された、東京芸術大学大学院国際芸術創造研究科教授の毛利嘉孝さんをお迎えし、東京都港区にある防波堤の”ネズミ”グラフィティ発見や、3月から横浜の”展覧会”の件でも話題の、正体不明匿名アーティスト「バンクシー」の全体像に迫り、後半のトークセッションでは日本の表現の自由、民主主義、ストリート・アートの未来について考えます。

■<ゲストプロフィール>
▽毛利嘉孝さん
社会学者。東京芸術大学大学院国際芸術創造研究科教授。専攻は社会学、文化研究、メディア論。長崎県生まれ。京都大学経済学部卒業後、広告代理店に勤務。その後、ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジに留学、ポール・ギルロイらの指導を受ける。九州大学大学院比較社会文化研究院助手、助教授などを経て、2005年より東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科助教授、2007年より東京芸術大学大学院音楽研究科(音楽文化学芸術環境創造研究分野)准教授。2016年より東京芸術大学大学院国際芸術創造研究科(アートプロデュース専攻)教授。カルチュラル・スタディーズの他、音楽や美術などの現代文化、メディア・社会運動を中心として、社会科学と人文科学を範囲に、研究・批評・実践活動を行っている。

著作:
・『文化=政治――グローバリゼーション時代の空間叛乱』
・『ポピュラー音楽と資本主義』
・『はじめてのDiY――何でもお金で買えると思うなよ!』
・『ストリートの思想――転換期としての1990年代』
・『増補 ポピュラー音楽と資本主義』
・『バンクシー――アート・テロリスト』(光文社新書, 2019年)

共著:
・『カルチュラル・スタディーズ入門』
・『実践カルチュラル・スタディーズ』
・『現代思想入門――グローバル時代の「思想地図」はこうなっている!』

編著:
・『日式韓流――『冬のソナタ』と日韓大衆文化の現在』
・『アフターミュージッキング――実践する音楽』

共編著:
・『テレビはどう見られてきたのか――テレビ・オーディエンスのいる風景』
・『アフター・テレビジョン・スタディーズ』

訳書:
・ピーター・ワード『キッチュ・シンクロニシティ――20世紀消費社会における悪趣味文化の変遷』
・グレアム・ターナー『カルチュラル・スタディーズ入門』(共訳)
・ジェイムズ・クリフォード『ルーツ――20世紀後期の旅と翻訳』(共訳)
・ジャウディン・サルダーほか『〔INTRODUCING〕カルチュラル・スタディーズ』(共訳)
・ポール・ギルロイ『ブラック・アトランティック――近代性と二重意識』(共訳)
・スティーヴ・ライト『BANKSY’S BRISTOL: HOME SWEET HOME』(共訳)
・パトリック・ポッター『BANKSY YOU ARE AN ACCEPTABLE LEVEL OF THREAT』(共訳)
・レイ・モック『バンクシー・イン・ニューヨーク』(共訳)
・ゼイナップ・トゥフェックチ―『ツイッターと催涙ガス ネット時代の政治運動における強さと脆さ (ele-king books)』(監修)

■<実施概要>
ラボ図書環オーサートークvol.49/
『バンクシー アート・テロリスト』 の毛利嘉孝さんをお迎えして
日時:2020年2月17日(月) 19時~21時分(18時45分開場)
場所:BankART Home
(横浜市中区相生町3-61 泰生ビル1F)
主催:NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ
協力:BankART1929
参加費:500円(ワンドリンク付)
定員:20人

▽タイムテーブル
18:30 開場
19:00 開始
第一部 トーク『バンクシー アート・テロリスト』
ゲスト:社会学者の毛利嘉孝さん
第二部 トークセッション『表現の自由、民主主義、ストリート・アートの未来』
ゲスト:社会学者の毛利嘉孝さん
聞き手:杉浦裕樹(NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ)
20:30 交流会
21:00 終了

参加申込:下記のFBページで「参加する」を押すか
メールinfo@yokohamalab.jpまで件名に「2/17オーサートーク参加希望」と書いてお送りください。定員になり次第、締め切ります。
https://www.facebook.com/events/475201790032257/

▽参考
バンクシー
アート・テロリスト
毛利嘉孝/著(光文社新書, 2019年)

世界各地でゲリラ的に出没し、多くの話題をさらうストリート・アーティスト、バンクシー。近年では、作品価格が高騰していることでも知られる。2018年には代表作《風船と少女》がサザビースのオークションにかけられ、1億5000万円で落札された瞬間、額縁に仕掛けられていたシュレッダーに裁断されるという「事件」で世界を驚かせた。日本でも、東京都・港区にある防潮扉でバンクシーの作品と思われるネズミの絵が発見され、騒動が巻き起こった。バンクシーとは、いったい何者なのか。謎のアーティストの全体像に迫る、格好のガイドブック。
目次

はじめに
第一章 正体不明の匿名アーティスト
1・1 アート・テロリスト
1・2 「ステンシル」の手法と美学
1・3 セレブリティたちの支援
1・4 ところで、バンクシーとは何者か?

第二章 故郷ブリストルの反骨精神
2・1 黒い大西洋の記憶が残る港町
2・2 ロンドンのバンクシー
2・3 ミュージアムへの侵入
2・4 イギリス文化のポップ・アイコン

第三章 世界的ストリート・アーティストへの道
3・1 パレスチナの分離壁とホテル開業
3・2 ディズマランド開園
3・3 ニューヨークを熱狂させた一か月
3・4 スカーフをまとった《風船と少女》

第四章 メディア戦略家
4・1 印刷メディアの役割
4・2 アカデミー賞候補作
4・3 テレビに侵入する
4・4 CDを乗っ取る

第五章 バンクシーの源流を辿る
5・1 古代ギリシャのバンクシー
5・2 ヒップホップ文化とグラフィティ
5・3 グラフィティ戦争(ウオー)
5・4 ヘリングとバスキア、そしてウォーホル
5・5 美学と政治意識の背景

第六章 チーム・バンクシー
6・1 YBAsのムーブメント
6・2 現代美術マーケットというゲーム
6・3 バンクシーは一人なのか
6・4 プロジェクトの新しい地平

第七章 表現の自由、民主主義、
ストリート・アートの未来
7・1 シュレッダー事件再考
7・2 東京のネズミはホンモノなのか?
7・3 民主主義のルール

あとがき

https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334044466

■<ラボ図書環オーサートークについて>
NPO法人「横浜コミュニティデザイン・ラボ」が運営するシェアスペース「さくらWORKS<関内>」内のみんなでつくる本棚「ラボ図書環」が企画する本の著者や編集者などをお招きする公開トークシリーズ。
https://goo.gl/5n7ygb