2014120日に慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の湘南藤沢メディアセンター(図書館)で、田中浩也准教授の開講演会『図書館と3Dプリンタ:海外の動向』を取材させて頂きました。

同学の湘南藤沢メディアセンター(図書館)には、20134月から3Dプリンタ「Cube」が4台設置されており、学生さんが自由に利用しています。人気があるようで、満席になることもあるとのこと。

さて、田中先生が話していた印象的な言葉があります。
「図書館の役割や機能として、世界中の英知が集まる場所であり、同時に市民の知識や認識を高める場所である。20世紀は文字の読み書きの時代だった。21世紀ではモノの読み書きをする時代になっていく。」つまり、これはモノに関するリテラシーが育める場所として図書館が機能していく時代になるとも言い換えられます。



また、この授業の中でソーシャルファブリケーションという世界を体感できる映画『Making Living Sharing』が上映されました。これはノルウエーのイエンスさんが、世界中の FabLab を回って、様々な場所で自分が制作をしている過程を自ら映像化されたものです。ひとつのアイデアや、ひとつの作品が、世界中の様々な場所で、いろいろなバリエーションに変化していきます。

PC
の画面で一つの点と点が線をつくり線が平面をつくる。その平面が立体となり、データとして立体物つまり3Dデータが構築される。
その一つのデータはやがて、インターネットを通じて世界で共有され、『有益な創作物レシピ』として享受されている。

先日、ヨコハマ経済新聞の記事取材で行った横浜市立盲特別支援学校で3Dプリンタ内蔵のさわれる検索が置かれている場所も図書館でした。

?個人的な所感として、ファブ社会では、健常者と障がい者あるいは、障がい者と障がい者が同じ図書館でお互いが3Dプリンタを手段として、リテラシーを養いながら、コミュニケーションができる世界が実現できるのではないかと思うと非常に感慨深いです。

関連リンク:慶應義塾大学湘南藤沢メディアセンター(SFC
      http://www.sfc.lib.keio.ac.jp/
映画『Making Living Sharing』
http://www.youtube.com/watch?v=PNr1yBIgQCY
『3Dプリンタ内蔵さわれる検索』ヨコハマ経済新聞記事
http://www.hamakei.com/headline/8538