ラボインターンの大西です。2月16日~19日に、神奈川災害ボランティアネットワーク(ksvn)の「情報ボランティア」として、岩手県遠野市に行ってきました!

遠野にある神奈川のボランティアメンバーの宿泊施設「かながわ金太郎ハウス」を拠点に、大槌、陸前高田、大船渡で活動してきました。

今回はITによる被災地支援を目的として、様々な形で現地の復興支援に携わる各団体の方々からお話を伺い、ホームページ作成支援などを通してどのように被災地支援をしていくのか、どのように今後の活動につなげていくのかが課題でした。

1日目は金太郎ハウスにてこれまでの活動の経緯や、大槌町を中心に復興事業に携わる高橋和氣さんにお話を伺った上で、今後の活動について、何が出来るのかを討議しました。
高橋さんのお話を通して、大槌の現在の状況などを詳しく知ることができたので、2日目の現地入りの際に実際に目で見て状況を理解することが出来ました。また、ITにあまり詳しくない2人が、実際にホームページを作成することで、ITによる復興支援の便利さと、地元の方にも無理なく情報発信ができる可能性を実感しました。

2日目は、遠野→大槌→大船渡→遠野と回りました。大槌では様々な分野で活動する方々から現状や活動内容をお聞きすることが主な内容でした。

現在の大槌町。大勢のボランティアの活動などにより瓦礫の大半が撤去されましたが、復興にはまだまだ遠い道のりだと、改めて思いました。

ですが、飲食店をはじめ、様々な商店が復興してきています。その1つがこの「おらが大槌復興食堂」。まだ飲食店が少なかった11月に、地元の方の憩いの場として、またイベント会場として使える場所としてオープンしました。

おいしい丼や大槌うどんだけでなく、復興Tシャツなど、復興支援グッズの発売もしていました。ただ食べて帰るだけでなく、地元の方やボランティアで県外から来ている方など、様々な立場の方が気軽に集まれる憩いの場になっています。

次に向かったのが大槌復興商店街。地元の商店が集まっている場所です。このように商店がだんだんと復興してきている中で、次なる課題がやはり情報です。商店の営業時間や休業日なども震災前と変わっています。しかしその情報が発信されていないので、行ってみないと分からない状況が多くあります。ITを利用したり、アナログで情報を発信していくお手伝いが出来たらなぁと改めて思いました。

次に、パレスチナ子供のキャンペーン現地事業担当の三原さん(左写真の右側の方)にお会いし、事業内容についてお話を伺いました。小学校の近くに児童館を作り(建設中で、その様子が右写真)、小学生のみならず保護者の方々の交流の場やパソコン教室など、様々な用途で使える集会場のようにするとの事です。ここにもパソコンを設置するとの事なので、大槌町の情報発信ができる場も増えつつある事が分かります。

続いて大槌町社会福祉協議会の武鑓さんにお話しを伺いました。今後の活動はボランティア主体から地域住民主体の支援へシフトしていくとの事でした。ITによるボランティアも、最初はホームページ作成のノウハウなどを伝える必要がありますが、将来的には住民の方が自治的にできることが重要だということを感じました。そのためには、簡単にできることが必須条件なのです。だからこそ、何も分からない状況で飛び入り参加した私にも情報ボランティアの活動内容が分かり、ITと言ってもさほど難しい知識がいる訳ではないのだと気づきました。

大槌での活動を一通り終え、時間があったので大船渡に行ってみました。

大船渡は大槌より大きな自治体ですが、こちらも被災状況は同じように瓦礫が撤去されつつある状況でしたが、印象的だったのは未だに舗装されていない道路がかなりありました。写真は大船渡駅跡。

大船渡にも復興商店街「おおふなと夢商店街」がありました。これにて2日目の活動は終了。主な任務は終了しました!

3日目は遠野散策。朝早くからお豆腐屋さんに行ってみました。

店主の方から釜石や遠野の昔話を聞き、豆乳までご馳走になりました。

その後、趣味の血が騒ぎ、遠野駅へ。

入場券を買ってホームへ入ると、「滑りますから気を付けてください」と、優しい駅員さん。東北の冬の厳しさを目の当たりにしました。駅員さんは滑り止めの砂を撒いて、列車から降りるお客さんの安全確保に努めていました。色々なものがデジタル化されても、実はこのようなアナログな部分が支えているのかもしれません。

この後10時間強バスに揺られて帰浜。自分にもできることがあると分かり、非常に勉強になる3日間でした